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つちのこ
おはようございます。こんにちは。こんばんは。はじめまして。"つちのこ"と申します。

しばらくはロム専のつもりでしたが、ちょっと短めの駄文をやらせていただきます。長くなったらすいません。
先に言っておきますが、文章は下手です。他の作品のお供にどうぞ。

最後までよろしくお願いします。

過去のまとめは>>1へ。
[815SH Zgm5Q]
-2010 08/01 00:44

(42)つちのこ



塩野目課長の退職は三雲・越智・成田・サトル・ゆっこを不安にさせた。
あれだけ力を入れていたリークリポータープロトタイプが完成したばかりだと言うのに、あろうことかこのタイミングで会社を去ってしまったのだから。

「やっぱりね。あんたが塩野目課長と口論になったんでしょ?」
ゆっこは呆れたような表情で成田を見た。

「はぁ?なるわけないだろ。なんでそうなるんだ?」

「成田君と課長は発売するかしないかで考えが割れてたみたいだから。あたしはてっきり成田君に原因があると思ってたけど?」

「んなわけねぇよ。まぁ確かに考えは違ってたかもしんないけどさ…課長と言い合いになるなんて有り得ないよ。」


成田はリークリポーターの発売を本気で夢見ていた。
が、実際のところ、それはあくまで彼自身の中にある一つの提案にすぎず、塩野目課長の反論によっては妥協する気でいたのである。

「なんにしても、少し無責任だよな。課長もさ。」とサトル。

「確かに。完成してすぐに勝手に辞めちゃうんだもんな。」
越智も不満を漏らした。


三雲はと言えば…
不満以前に、何か嫌な予感がしてならなかったわけで…

[842SH Zgm5Q]
-2010 09/07 23:29
(43)つちのこ
「これからどうするの?」と言うゆっこの問いに、成田は首を傾げて答えた。

「何が?」

「プロトタイプだよ。塩野目課長の管理下にあった機械なんだから。これからあの機械は誰の管理下に置く?」


皆、お互いを見合う。

「俺は嫌だぜ!あんなクソ機械。」
首を振って目を逸らすサトル。まぁ彼の場合は仕方がない。リークリポータープロトタイプの被害者であるわけだから。


「原田さんとかの工場側に権利を移しちゃうのも一つの方法じゃないかな?」と越智。

しかし、「塩野目課長は俺らの会社の人間だから、権利はやっぱり我社の人間が継ぐべきだよ。」という成田の意見が尊重され却下された。

さらに彼は続ける。
「今夜、工場に行こう。まずはそこからだ。いい?」


これに反対する者はいなかった。



塩野目課長が何故退職したのか?
リークリポータープロトタイプの権利は誰に移るのか?



いろいろと考えてしまって、その日は仕事に集中できなかったことは言うまでもない。

[842SH Zgm5Q]
-2010 09/07 23:40
(44)つちのこ
夜、工場に着いた。

しかし、塩野目課長がいないため、原田にも連絡が行かず、工場には入れなかった。



「…どうすんだよ…成田…。」

「どうするっつっても…ってか、この工場ボロいからどっかから入れんじゃねぇ?」
そういうと成田は非常識にも工場の外壁をベタベタ触りはじめた。

「ちょっと…本気?」
ゆっこが成田の隣にしゃがむ。

「あぁ。この錆びてる部分とかぶち破ってさ。…おい、みくもんもサトルも手伝ってくれよ。」


三雲が頷いて工場の周りを歩きはじめると、越智も慌ててついて来た。

「なぁみくもん。これって不法侵入だよな?」

「…。まぁ…。…穴とか開いてりゃそっから入れんだけどなぁ。」





「どうかしましたか?」






三雲と越智の前に人が現れたので思わず呼吸がとまった。

「いや…」と三雲が言い訳をしようとした瞬間に、目の前の人間が先に言葉を発する。


「みくもん?…それと越智?」



どうやらこの人物は二人を知っているらしい。
だんだん暗闇に目が慣れてきて…そこにいる人物が特定できるほどになってきた。




「し…塩野目…課長…?」

[842SH Zgm5Q]
-2010 09/07 23:53
(45)つちのこ
「課長!?なんで…」と騒ぎ出す越智を手で制し、塩野目前課長は言う。

「まぁ落ち着け。お前ら二人だけか?」

「いえ、向こうに成田とゆっことサトルがいます。」

「そうか、なら連れて来い。速やかに。」
人差し指を立てながら言う塩野目前課長に頷き、三雲と越智は三人を呼びに走った。




合流した三人は前課長を見て目を見開くと、好き勝手に質問攻めを始めた。
もちろん塩野目前課長がそれに答えることはなく、「来い。」の一言で全員を黙らせた。

塩野目前課長についていくと、そこには木材が積まれており、ブルーのシートが被せられている。
それを全てどかすと、人が一人入れるくらいの穴が姿を現した。


「これは…。」

「言ってみりゃ裏口だな。まぁ入れ。話は中でしよう。」


穴から工場に侵入する頃には、三雲達の顔は真剣なものになっていた。

塩野目前課長がこれから何を語るのか…それを考えたら自然と険しい表情にもなる。

[842SH Zgm5Q]
-2010 09/08 00:02
(46)つちのこ


「原田君達には無許可だ。だから電気はつけられない。」

塩野目前課長はそう言って笑った。その笑顔で少し場が和む。


暗闇でリークリポータープロトタイプを囲む三雲・越智・成田・サトル・ゆっこ・塩野目前課長。


まず塩野目前課長は三雲達の心配から話しはじめた。

「お前ら、帰りが遅くなるのは大丈夫なのか?…成田。」

「はい。家内に締め出されたら車で寝ます。」

「はははは!…じゃあ越智は?」

「僕は実家なので。」

「ゆっこちゃんは?」

「一人暮らしですから大丈夫です。」

「みくもんは?」

「もう『遅くなる』と伝えました。」

「サトル。」

「全然大丈夫っす。」

「あ、そう。じゃあやばいのは俺だけか!ワハハハハ!!」


なんだか楽しそうな塩野目前課長が逆に不気味である。

そしてようやく話しが進み始めた。

「えーっと…まず、突然辞めてすまない。理由は…単に引っ越しだ。」

「引っ越し?」と成田。

「うん。身内に不幸があってな。それでいろいろと。」

「そうでしたか…。」

[842SH Zgm5Q]
-2010 09/08 00:24

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